先日、初代センターである生駒里奈が卒業を発表した。
彼女はまだまだ乃木坂で頑張っていくだろうと思われた存在だったので
乃木ヲタには、衝撃の出来事だっただろう。
卒業に至る経緯は、本人のブログに書いてあるので今更語るまでもないが
昨年のレコード大賞を獲得したこのタイミングがベストだったのかもしれない。
乃木坂結成から5枚目までのシングルのセンターを務め
初期の頃は、まさに乃木坂の顔だっただけに、その存在価値は明らかである。
乃木坂に入る前の彼女は、クラスでもけして目立った存在ではなかった。
小学生時代は、むしろ壮絶な苛めにあい自分の殻に閉じこもってしまうような子だった。
中学生になって、初めて親友と呼べる存在に出会い彼女は救われたのだが
高校生になって、その親友とは別々の学校になり
また、元のぶっちな存在になってしまい不登校の日々が続いた。
そんな時、開催された乃木坂のオーディション。
見事合格し、彼女はアイドルとしての道を歩きはじめるのだが・・・
オーディション終了時、乃木坂のセンター候補は別の子だった。
しかし、その子は過去のスキャンダルが発覚し、デビュー前に乃木坂を去ってしまい
ここから新たなるセンター候補の発掘になったわけだが
デビュー当時の乃木坂で、まさに光り輝いていたのが生駒だった。
秋田から出てきた純朴な少女は、限りない透明感を放ち
まさに、美少女といった感じであった。
俺の別ブログでも、この子がセンターだろうと生駒センターを予想していた。
その後、乃木どこが始まり・・・デビュー曲「ぐるぐるカーテン」で
乃木坂初となるセンターが、生駒となった。
右も左もわからない状況で、彼女は必至で乃木坂を引っ張った。
もちろん、アンチの声を一番受けたのは彼女だったし
今後の乃木坂は、彼女の行動次第で決まってしまうプレッシャーにも必死に耐え
初期の頃の乃木坂を支えたのは、紛れもなく彼女だった。
乃木坂の顔として、彼女はバラエティにも進出した。
まだ、他のメンバーが人気を得るほどに至っていないころ
乃木坂の顔として、各メディアへの露出は、彼女が一番多かっただろう。
周りのメンバーはまだ誰も経験のない事なので、相談もできない。
それでも彼女は必死に、喰らいつき世間への乃木坂の認知度を上げていった。
彼女に転機が訪れたのは、6枚目シングル。
それまで、センターを務めていた彼女から白石へとセンターが移行した。
選抜発表時こそ泣き崩れた彼女だったが、その後まるで憑き物が落ちたかのように
プレッシャーから解放され、伸び伸びとした笑顔を見せた。
しかし、まだこの時点では、乃木坂の世間一般の認知度は生駒だった。
それからも彼女は、多くのメディアでより一層活躍した。
世間一般も、乃木坂の子=生駒里奈という認知だっただろう。
シングルのセンターは、その後2期生である堀、西野へとバトンがつなげられていた。
そんな時だった・・・乃木坂を揺るがす大事件が起きたのは!
ドキュメンタリー映画でも触れられていた松村の不倫事件である。
昨今のアイドル業界は、スキャンダルをスルーする傾向にあるが
この時は、乃木坂初のスキャンダルだっただけに避けては通れない事件となった。
乃木坂が出演するレギュラーラジオで、松村がこの件への謝罪を行った際
その場にいたのは、生駒だった。
年上のメンバーの不祥事を、松村より年下である生駒がフォローする形となったわけだが
彼女は、メンバーとして・・・厳しくも優しい言葉で彼女を援護した。
常に乃木坂のために行動していた彼女。
今度は、そんな彼女が乃木坂を裏切るような事件が起きた。
AKB48との兼任である。
48グループの組閣は、多くの本店・支店メンバーが移籍となり
大荒れの様相を呈していたのだが・・・
一番の衝撃は、ライバルグループである生駒の兼任だった。
乃木坂メンバーがAKBを兼任する。
その場にいた48グループメンバーにも衝撃は走ったが
それ以上に、乃木坂メンバーにとっては衝撃的な出来事だったに違いない。
映画でも紹介されていたが、生駒が兼任の意思をメンバーに伝える場面では
皆、納得していない様子で・・・中には、涙するメンバーもいた。
これからって大事な時に、ライバルであるAKBと兼任する必要があるのか?
おそらく、その場にいたメンバーは誰しもそう思っていただろう。
しかし、生駒の考え方は、他のメンバーとは大きく違っていた。
センターが入れ替わり、売り上げも右肩上がりではあるものの
この頃の乃木坂は、倦怠期を迎えていた。
生駒はグループにとって、この兼任が変われるきっかけになるのではと考えた。
外の世界・・・特にNo.1アイドルグループとして君臨していた
ライバルであるAKBに籍を置くことで、新しい発見があるはず!
生駒に課せられた任務は、挑戦というには無謀な賭けにも思えた。
まったく新しい振り付け、衣装も乃木坂ではけして着ないような派手な衣装。
すべてに戸惑いながらも、彼女は乃木坂のために必死で喰らいついた。
そのおかげか、AKBがTVで映るたびに、乃木坂メンバーは生駒を探すようになった。
次第に彼女たちは、生駒を支えようと応援するようになる。
特に生駒が出馬した総選挙の時は、たった一人で頑張っている生駒を
乃木坂全体でバックアップし、その結果、見事に彼女は選抜入りを果たした。
生駒も、そんなAKBとの兼任生活では孤立することはなかった。
たった一人で敵地に乗り込んできた生駒を支えたのは、多くの先輩メンバーであり
中でも、同じチームとして活動していたまゆゆの存在は大きかった。
けして生駒が一人にならないよう、現場ではまゆゆがずっと寄り添っていた。
そして生駒にとってまゆゆは、憧れの存在であり一番の仲良しとなった。
そんなまゆゆも去年の暮れにAKBを去った。
まゆゆの最後の紅白出演・・・生駒は楽屋でたった一人でその模様を見ていた。
最後までグループの顔として存在したまゆゆを見て何を思ったのだろう。
彼女の目からは、光るものが流れ落ちた。
俺的には・・・まゆゆの卒業が、今回の生駒の卒業に影響しているのではと思っている。
彼女がリスペクトしてやまない理想的はアイドルであるまゆゆの卒業が
彼女の背中を押したのではないか?
乃木坂を愛して、乃木坂のために青春をささげてきた彼女だけに
乃木坂を去る事は、相当の決断だったはずだ。
2期生が乃木坂の中心に入りつつあり、3期生が爆発的な成長を見せ
アンダーも、選抜に負けることなく観客を動員させる。
彼女が、顔として戦ってきたグループは、こんなにも逞しくなったのだ。
AKBに高橋みなみがいたように・・・乃木坂にば生駒里奈がいたのである。
生駒のメンバーへのフォローは、絶妙なタイミングでこれしかないという言葉で
いつもメンバーの背中を押してきた。
乃木坂内で、一番の経験者は紛れもなく彼女だから他のメンバーとは説得力が違う。
多くのメンバーが、彼女の言葉にどれだけ救われただろうか?
生駒里奈の乃木坂への貢献度は計り知れない。
彼女の卒業セレモニーは、誰にも負けないものになるはずだ。
乃木坂46は、けして生駒里奈だけのグループではない。
しかし、乃木坂46は生駒なくして語ることのできないグループである。
では・・・また・・・
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